不動産投資を成功させるには、目標や方針をしっかりと決めておくことが必要です。なぜならば、それによって投資すべき物件や買い方などが大きく変わってくるから。方向性が定まらないまま情報ばかり多く集めるのは、効率が良いとはいえません。
なんのために、いつまでに?まずは、目的の具体化を。
不動産投資を始めようと決めたら、最初にすべきことは目的の具体化。投資の目的は一言でまとめてしまえば、皆共通して「収益を得ること」でしょう。それは当然のこととして、いつ、どれだけの金額が欲しいのかをできるだけ明確にすることが大切です。
例えば30歳のサラリーマンが5年後に起業を考えていて、そのリスク対策として、不動産によって副収入を得られるようにしておきたいケースと、50歳を迎えて老後に不安を感じ始め、自分年金をつくるため退職金も活かしながら資産形成をしたいケースでは、収益を挙げるべきタイミングも求める金額も全く異なります。何のために、いつ、どれくらいの収益を上げるのか、まずはそれを決めましょう。
資金や時間を、今どれだけ使えるのか。5年後10年後はどうか。
目的を果たすために、自分がどれくらいのコストを割けるかについても考えなければいけません。まずは、お金のコスト。多くのケースでは購入にはローンを利用しますが、不動産投資は購入物件がそのまま担保に使えることもあり、融資を受けやすい傾向にあります。しかし頭金ゼロ、つまり全額を借入れで賄うことは、おすすめできません。金融機関が融資に応じない可能性もありますし、借入金があまりに多いと利息による負担も大きくなってしまいます。一般的に必要といわれる頭金は、購入価格の最低2〜3割程度。現段階で、どの程度の自己資金を投資に使えるのかによって、物件を探すエリアなどの条件を絞り込んでいくこともできるのです。
また、時間のコストも後々重要となるポイントです。例えば都内在住・勤務の方が「不動産相場が安いから」と地方に物件を購入したら、手続きなどのために度々現地へ出向き、多くの時間を割くことになります。今は問題ないとしても、5年後10年後となるとどうでしょうか?子育てや介護などによって、投資に使える時間が変化していく可能性も大いにあります。
曖昧に「収益を得る」ということだけを考えていると、表面的な数字や条件にばかり目が行きがち。しかし不動産投資は、人生をより良く生きるための手段です。予め今後のライフプランと共に長い目で、できるだけ具体的に考えておくことが、成功への近道といえるのではないでしょうか。