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満期を待てば、高利率も望める「低解約返戻金型終身保険」。

2018年09月26日水曜日

「低解約返戻金型終身保険」とは、終身保険の一種。名前の通り保険料払込期間中の解約返戻金が低く設定され、その代わりに満期時に支払われる金額が高くなる保険だが、「家族のための投資」という面から見るとどのようなメリット・デメリットがあるのだろうか。

短期間で解約すると、返戻金がほとんどない場合も。

まず一例として、30歳の男性が以下の加入条件で、とある保険商品に加入した場合のシミュレーションを見てみよう。

加入条件

・保険期間=終身 ・保険料払込期間=60歳払済 ・低解約払戻期間=60歳 ・保険金額=500万円 ・月々の保険料=10,920円 満期時までの30年間で支払う保険料は、累計3,931,200円。これに対して低解約払戻期間経過直後に解約した場合の返戻金は4,355,900円と、支払った保険料に対して10%程プラスされた金額を受け取ることができる。 一方で払込期間中に解約した場合は、解約までの期間があまりに短いと返戻金がほとんどないか、ごくわずかになる場合もある。例えば加入から5年、35歳の時点で解約してしまった場合には、累計支払保険料655,200円に対して、返戻金は444,500円。なんと20万円以上も損をすることになる。また50歳まで約20年間保険料を支払っていたとしても、あくまで低解約払戻期間の最中であるため、累計払込額の75%程の返戻金しか受け取ることができない。

「低解約返戻金型終身保険」のメリット・デメリットは?

メリットは何といっても、払込期間終了後であれば支払った金額を上回る返戻金が受け取れる点。加えて景気に合わせて利率が変動するためインフレに強いこと、さらに、通常の終身保険に比べて保険料が割安であることなどが上げられる。 一方デメリットとしては、最大のポイントは途中解約した場合の返戻金の低さ。例えば先述した35歳頃といえば、出産・育児や住宅購入など大きな出費が続く時期。保険を解約せざるを得ない状況にも陥るかもしれないが、そこで損をしてしまっては保険を掛けた意味も半減、いや激減する。加入時には支払えると思っていても、10年、20年先に何が起こるかわからないのが人生。余裕をもって資金計画を立てておかないと、このタイプの保険を有効に活用することは難しいだろう。

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