貯金など現金での資産運用に比べて、経済的な変動の影響を受けにくい、という特徴のある不動産投資。
なぜ現金よりも有利にはたらくのか、3つの経済常用と不動産投資との関係を、2回にわたって明らかにしていきます。
物価が上がる?インフレーションの場合
インフレーション(以下:インフレ)は、物価が上がり続ける状態のことです。
好況時はモノやサービスの需要が増えるため、需要と供給のバランスを、物価の上昇によって調整するという仕組みです。
一見よい兆候だと思われがちですか、過度なインフレはお金の価値の低下へと繋がります。
イラストのように、過度なインフレで物価が上がると、自分が持っているお金で買えるものも少なくなります。
ですから、たとえば1,000万円の貯金があったとしても、物価上昇によってその貯金の価値は実質的には下がってしまうのです。
このとき、不動産投資はどうなるのでしょうか?
不動産は形のある現物資産ですから、インフレのときにもその価値は変わらず、価格上昇に左右されません。
むしろインフレ時は好景気のため、所有している不動産の価値が高くなる可能性もあるでしょう。
物価が下がる?デフレーションの場合
では、デフレーション(以下:デフレ)の場合はどうでしょうか?
デフレはインフレとは違い、物価が下がり続ける状態のことをいいます。
不況時は商品やサービスの消費が減るため、消費を盛り上げようと価格を下げることで起こる現象です。
商品やサービスの価格が下がる、とだけ聞くと、私たち消費者にとっては嬉しい状況です。
しかし、価格が下がるということは、消費がおおきく伸びない限りは売り上げも下がる、ということ。
そして利益が出ないということは、消費者個人の収入(給料)も減ってしまう、ということです。
このように、経済の悪循環となってしまうのです。
デフレの場合は商品の価値が下がってしまうため、現物資産であるマンションの価値も下がってしまいます。
が、東京圏などの好立地マンションは、不況時でもその価格が下がりにくいとされているため、現金資産よりもリスクは回避しやすいと考えられます。
これまでの日本で、景気・不景気の波が安定しなかったように、これからの日本でも経済動向を100%予測することは不可能です。
いつどんな変化が起きるか分からない状況ならば、その変化に影響されにくい資産運用の方法を選択するのも、ひとつの手かもしれませんね。